書評
―David A. Tomb著/神庭重信監訳―レジデントのための精神医学 第2版
澤 明
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1ジョンズ・ホプキンス大学精神医学部門,神経科学部門
pp.105
発行日 2003年1月15日
Published Date 2003/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100630
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この「レジデントのための精神医学 第2版」は,神庭教授ご自身が所属され教官を務めておられたメイヨー大学(Mayo Univ.)において,必携の本として考えられているものであるそうだ。第1版が日本語に翻訳されたのは約十年前であったが,今回精神医学の発展に伴い改訂された第2版の翻訳が完成するにあたり,私は大きな期待をもってこの本をひもといてみた。
この本の最大の特徴は,臨床の場で「具体的」に役に立つ教示が,実に「論理的」に構成されているということである。臨床における「具体性」とは多くの場合「論理性」とは相反しがちなものであるが,これらを実にうまくまとめている点は注目すべきであろう。まさにポケットブックとしては,最大の効果を示していると言えよう。
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