Japanese
English
特集 循環器疾患の治療における持効性製剤の意義
強心薬・剤
Cardiotonic
佐藤 友英
1
,
山本 明
1
Tomohide Satoh
1
,
Akira Yamamoto
1
1帝京大学医学部第2内科
1The Second Department of Internal Medicine, Teikyo University School of Medicine
pp.1061-1067
発行日 1990年11月15日
Published Date 1990/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404910038
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はじめに
心不全に使用される強心薬としては,現在カテコールアミン製剤(dobutamine,dopamine),ジギタリス(di-goxin,digitoxin,β-metjldigoxin),β1-受容体刺激薬であるdenopamine,や最近登場したvesnarinoneなどが代表的な薬物である。これらの中で,降圧薬や抗狭心症薬などにみられるlong-actingの剤型の工夫が行われているものはないようである。一時dobutamineなどで医師側の要請によって経口剤の試みられたことがあるが,急激に吸収されることが危惧され,現在は使用されていないようである。薬物そのものとしてlong-actingの性質をもつものとしては,従来のジギタリス製剤と最近市販された本邦開発のvesnarinoneがある。しかし,後者は新製品であるため十分量の臨床成績はまだ存在しない。したがって,本稿ではジギタリス製剤を中心に薬剤耐性の問題,他薬物との相互作用,さらに副作用の問題などについて解説を行うことにする。
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