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特集 特発性間質性肺炎の治療
特発性間質性肺炎の薬物治療—現在から未来へ(肺移植を含む)
Promising Treatments for Idiopathic Pulmonary Fibrosis in the Near Future
榎本 達治
1
,
吾妻 安良太
Tatsuji Enomoto
1
,
Arata Azuma
1日本医科大学第4内科
1Fourth Department of Internal Medicine,Nippon Medical School
pp.895-901
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902530
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はじめに
特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneu—monia,以下IIP)は,厚生労働省特定疾患として調査研究対象に挙げられている難治性,予後不良疾患である.従来わが国におけるIIPという診断名は欧米における特発性肺線維症(idiopathicpulmonary fibrosis,以下IPF)に相当する.IPFの診断・治療については,2000年にAmericanThoracic Society(ATS)/European RespiratorySociety(ERS)合同委員会のConsensus State—ment1)が報告されているが,そのなかにもこれまでの治療戦略に対する発想の転換が求められている.
そこで本稿では,従来行われているcortico—steroidsや免疫抑制剤については他稿に譲り,これまでに報告されているIPFの治療に関する臨床的および基礎的研究結果をまとめ,未来に向けてのIPF治療の展望について言及したい.
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