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特集 特発性間質性肺炎の治療
特発性間質性肺炎の薬物—治療過去から現在まで
Former and Current Opinions of Therapies for Idiopathic Interstitial Pneumonias
千田 金吾
1
Kingo Chida
1
1浜松医科大学第2内科
1Second Division, Departnnent of Internal Medicine, Hamamatsu University School of Medicine
pp.887-893
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902529
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はじめに
特発性間質性肺炎群(idiopathic interstitialpneumonias,IIPs)を総括的な分類用語とする国内外の概念が統一されつつある.そして,予後不良な特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibro—sis,IPF)の病態に関して,従来問題視されていた「胞隔の chronic inflammation」から「epith—elial-fibroblastic disease」に注目が移り,黎明期を迎えた感がある.
このような激動の動向と機を同じくして登場した「科学的根拠に基づく医療(evidence-basedmedicine,EBM)」の概念は,IIPs治療の実践においても革命的な転換を強いている.
本稿では,これまでのIPFに対する治療結果,現在行われつつある事項を中心に述べる.そのなかで「上皮傷害」に注目した治療への変遷,「EBM」からみた問題点を解説する.
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