びまん性肺疾患 病態に基づいた最新治療
特発性間質性肺炎の治療最前線 特発性間質性肺炎に対する治療法の概要 現在の治療法とその限界
石井 芳樹
1
1獨協医科大学 呼吸器・アレルギー内科
キーワード:
Azathioprine
,
Cyclophosphamide
,
Ciclosporin
,
Prednisolone
,
腎臓疾患
,
多剤併用療法
,
肺線維症
,
薬物相互作用
,
肺炎-間質性
,
骨髄抑制
Keyword:
Azathioprine
,
Cyclophosphamide
,
Drug Interactions
,
Drug Therapy, Combination
,
Kidney Diseases
,
Prednisolone
,
Pulmonary Fibrosis
,
Cyclosporine
,
Lung Diseases, Interstitial
pp.237-240
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007121171
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特発性間質性肺炎の現状における治療法は、ステロイドとその他の免疫抑制薬に限られる。その効果は、病型によって異なるため正しい診断が重要である。特発性肺線維症(IPF)は、慢性進行性で予後不良な疾患であるが、有効な治療法は確立されていない。ステロイド単独による治療効果は薄く、cyclophosphamideやazathioprine,cyclosporinなどが併用されるが、その効果も限られる。病理所見に基づき正しく診断された症例を対象とした大規模多施設共同臨床試験は、ほとんど行われていないため、エビデンスとなるデータはきわめて少ない。これらの治療は日和見感染症など副作用も多く、新しい治療法の開発が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007