Japanese
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綜説
抗コリン薬—その臨床薬理と適応・効果
Anti-cholinergic Agents:its clinical pharmacology and efficacy
一ノ瀬 正和
1
Masakazu Ichinose
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学
1Division of Respiratory & Infectious Diseases, Tohoku University Graduate School of Medicine
pp.805-811
発行日 2002年8月15日
Published Date 2002/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902517
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はじめに
気管支拡張剤は,軽症から重症までの気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pl—monary disease, COPD)の治療薬として広く用いられている.気管支拡張剤はそれぞれ作用機序が異なっているが,それらの機序を正しく理解することは疾患の治療上重要である.逆の見方をすれば,それぞれの気管支拡張薬の効果の有無から,気道の病態を読み取ることもできる.抗コリン薬は迷走神経から放出されるアセチルコリンの作用に拮抗することで気管支拡張作用を示す.
本稿では,抗コリン薬の作用機序について,対象疾患の病態と併せて解説する.
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