今月の主題 閉塞性肺疾患の診断と治療
治療の進歩
吸入抗コリン薬の作用と適応
武内 浩一郎
1
1横浜労災病院呼吸器科
pp.2152-2155
発行日 1993年11月10日
Published Date 1993/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902490
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●アセチルコリン(Ach)は副交感神経末端から分泌され,気管支平滑筋を収縮させる.
●吸入抗コリン薬はAchのアンタゴニストとして働き,気管支拡張作用を有する.吸入β2刺激薬より作用時間が長く,心臓への影響が少ない.
●吸入抗コリン薬は粘膜から吸収されにくく,全身性の副作用が出現しにくい.
●吸入抗コリン薬は肺気腫や慢性気管支炎では吸入β2刺激薬より有用性が高い.
●吸入抗コリン薬は喘息では吸入β2刺激薬より気管支拡張作用は弱いが,併用効果,長時間作用性,morning dipへの有用性が期待される.
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