Japanese
English
綜説
呼吸性洞性不整脈の意義についての考察
Respiratory Sinus Arrhythmia: Mechanisms and Implications
安間 文彦
1
,
早野 順一郎
2
Fumihiko Yasuma
1
,
Jun-ichiro Hayano
2
1国立療養所鈴鹿病院内科
2名古屋市立大学医学部第三内科
1Department of Internal Medicine, Suzuka National Hospital
2Third Department of Internal Medicine, Nagoya City University School of Medicine
pp.283-289
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902441
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はじめに
呼吸性洞性不整脈(Respiratory sinus arrhyth—mia:RSA)は,息を吸った(吸気)時に脈が速くなり,息をはいた(呼気)時に脈が遅くなるような,心拍の呼吸性のゆらぎである.図1に,安静覚醒時のイヌのポリグラフィを示した.心拍は吸気時に集中して,心電図RR間隔は短縮し頻拍となり,逆に呼気時に著しい徐拍となり,RR間隔は延長する.われわれは,呼吸と循環の相互作用として,RSAは重要な生理学的意義をもつと考え,実験的・臨床的な研究を重ねてきた.本稿では,その成果を中心に紹介しつつ,RSAの意義について考察する.
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