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特集 心房細動とQOL
心不全患者のQOL
Quality of Life in Patients with Heart Failure
麻野井 英次
1
Hidetsugu Asanoi
1
1富山医科薬科大学医学部第二内科
1Second Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Toyama Medical and Pharmaceutical University
pp.1165-1169
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902389
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はじめに
心臓の収縮不全あるいは拡張不全に対して通常心臓は肥大,拡大で対応する.これに対し心不全は心機能障害に端を発し,神経体液性因子の賦活化,中枢および末梢神経性調節の異常,運動筋の異常や運動耐容能の低下,腎循環および体液量の変化,呼吸様式の異常や炭酸ガス感受性の変化,睡眠様式の異常,体温調節の異常,免疫反応の異常など心臓だけでなく多くの全身臓器を巻き込んでいる点に特徴がある1).この生体反応の多彩さが心不全の病態や臨床症候を複雑にしているばかりでなく,このような多くの症候が患者の日常生活を障害している.Quality of Life(QOL)はかかる多彩な心不全の臨床症候を総合的に把握する方法の一つに位置づけられる.
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