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Current Opinion
胸部疾患の診断におけるCTの進歩NSIPの高分解能CT所見と呼気高分解能CTを中心に
Recent Topics in CT Diagnosis of Pulmonary Diseases
荒川 浩明
1
Hiroaki Arakawa
1
1獨協医科大学放射線科
1Department of Radiology, Dokkyo University School of Medicine
pp.687-691
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902319
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胸部疾患の画像診断をめぐる最近1年間の話題
1 肺癌
読者もご存じのとおり,最近数年間は末梢性肺癌に対する理解が深まり,CTの進歩と肺癌のCTスクリーニングの是非をめぐる議論と相まって,肺癌の画像診断は世界的に注目が集まっている分野の一つである.
Sone,Henschkeらの肺癌マススクリーニングの結果を踏まえて1,2),肺癌のスクリーニングにCTを導入すべきか否かをめぐる議論は多くのジャーナルで議論されている3〜5).Journal ofThoracic Imagingに掲載された北米胸部放射線学会のコンセンサスレポートでは,早期発見が延命効果をもたらすことが必ずしも証明されていないという理由で時期尚早であるとしながらも,CTスクリーニングの効果を明確にする新たな研究を強力に押し進めることを推奨している6).スクリーニングとは,病気が発見されることにより死亡率(スクリーンされた人数に対する,その疾患により死亡する人数)が低下する保証がなければいけないというわけである.
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