Japanese
English
特集 気腫化病変の早期診断をめぐって
高分解能CTによる気腫化早期診断
Diagnosis of Emphysema using Computed Tomography
西村 浩一
1
,
伊藤 春海
2
Koichi Nishimura
1
,
Harumi Itoh
2
1京都大学胸部疾患研究所環境呼吸器病学・呼吸器内科
2京都大学医学部附属病院放射線部
1Department of Pulmonary Medicine, Chest Disease Research Institute, Kyoto University
2Department of Radiology and Nuclear Medicine, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.241-247
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901211
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はじめに
過去約10年にわたり,X線CT(以下CTと略)を使用した肺気腫診断についての研究結果が数多く報告され,実地臨床の場における応用について期待されている.世界トップのCTの普及率を誇るわが国においても,CTによる肺気腫診断についてのアプローチが検討され,山岸らにより精力的に研究が積み重ねられてきた1〜4).しかし,日常診療におけるCTによる肺気腫診断について,一致した見解は得られておらず,時にはその意味付けについて困惑さえみられることがある.
本稿の目的は,CTによる肺気腫診断についての応用とその限界を明らかにして,気腫化の早期診断についての問題点と研究課題について考察することである.
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