Japanese
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特集 非侵襲的陽圧換気法(NPPV)の汎用性をめぐって
睡眠時呼吸障害
Sleep Disordered Breathing
小野 容明
1
Yoshiaki Ono
1
1東海大学医学部呼吸器内科
1Department of Respiratory Medicine, School of Medicine, Tokai University
pp.33-39
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902025
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病態と適応について
本稿では睡眠時呼吸障害を呈する代表的疾患として睡眠時無呼吸症候群と慢性呼吸不全症例を中心に述べる.ただし,神経筋疾患ならびに慢性閉塞性肺疾患に関しては他稿のエキスパートの解説をご参照していただきたい.
夜間睡眠時に動脈血酸素分圧が60Torr以下の呼吸不全状態となる原因疾患の分類を表1に示す.低酸素血症の原因を病態生理学的に考えれば,通常の条件下では換気血流比不均等,シャント,拡散障害,肺胞低換気の四つが主要な機序である.しかし,表1に掲げた疾患群をみれば,睡眠中の低酸素血症の原因は,ほとんどが肺胞低換気,すなわちII型呼吸不全であることが理解される.呼吸調節系の障害は他の疾患群にも様々な形で関与している.
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