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Current Opinion
慢性閉塞性肺疾患病因,治療を中心に
Chronic Obstructive Lung Disease:its etiology and effective treatments
山口 佳寿博
1
Kazuhiro Yamaguchi
1
1慶應義塾大学医学部内科
1Department of Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.615-619
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901916
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1 喫煙関連COPDの病因 慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmo—nary disease, COPD)は肺末梢における広範囲な不可逆的構造破壊によって慢性・持続性の閉塞性換気障害を呈する疾患群であり,肺野気腫性病変,末梢気道病変ならびに慢性気管支炎をその基本病態とする.
これらの基本病態のなかで最も重要なものが肺野気腫性病変(肺気腫)である.末梢気道病変が20世紀半ばになってその存在が認識されたのに対して肺気腫の存在は古くから知られている.呼吸器疾患としての肺気腫が医学的に意味のある形で初めて記載されたのは1819年である.このように肺気腫は古くから知られた雛であるにもかかわらずその本質的病因は未だ不明である.1959年のCiba Guest Symposiumに始まった肺気腫に対する近代的アプローチは肺気腫の本質を全てではないが徐々に明らかにしつつある.
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