Japanese
English
綜説
アンジオテンシンと内皮機能障害
Endothelial Dysfunction and Angiotensin System
高橋 知三郎
1
,
川嶋 成乃亮
1
,
横山 光宏
1
Tomosaburo Takahashi
1
,
Seinosuke Kawashima
1
,
Mitsuhiro Yokoyama
1
1神戸大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Kobe University School of Medicine
pp.161-168
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901846
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はじめに
血管内皮機能については,心血管病の多くで,血管内皮機能障害がみられ,この内皮機能障害は高血圧,動脈硬化などの血管病の発症,進展と深く関わっていることが明らかとなり,さらに,この内皮機能障害が治療戦略の対象となり得ること,すなわち内皮機能の回復が血管病患者の予後の改善につながる可能性があり注目されている.アンジオテンシンIIは血管壁にアンジオテンシンII産生系が存在し,局所で産生されたアンジオテンシンIIが,その多彩な生理作用を介して様々な血管病変の発症,進展に関わることが明らかとなってきた.
本稿では,血管内皮機能障害とアンジオテンシンIIに焦点を当てて概説する.
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