巻頭言
シネアンジオの行方とその在り方への提言
矢部 喜正
1
1東邦大学医学部附属大森病院循環器診断センター
pp.1057
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901787
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急性心筋梗塞や不安定狭心症等の急性冠動脈病態をはじめ,安定狭心症の正確な病態診断とタイムリーな初期治療実施に冠動脈造影は不可欠であります.この分野での最先端は米国ですので,米国における先進的な心臓専門病院として名高いMayo Clinic Saint Mary's Hospital(自施設とも学問的,技術的交流のある)での冠動脈造影の画像処理ネットワーキングおよびその保管,管理システムについて以下に紹介したい思います.
インターベンション治療が普及する以前の血管撮影はシネフィルムが主流でした.しかし,シネフィルムには撮影から現像に至るまでの過程の手間,またはコストの面,保管スペースやその管理といった様々な点で難点があります.もしこれが省スペース,省コスト,更に利便性といった点が解決できれば,施設やその管理者にとってこれほど喜ばしいことはないでしょう.そんな理想的な環境がMayo Clinic Saint Mary's Hospitalに整いつつあります.
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