コーヒーブレイク
シネマの行方
屋形 稔
1
1新潟大学
pp.787
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100675
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最近はテレビに時間をとられることが多い.スカパー110+BSデジタルなるものに加入したら,最初は時代劇くらいと思っていたのがついついおびただしい数の番組に見入ってしまう.行末がどうなるかと案じられる.
そもそもは幼いころ田舎町のオンボロ劇場に週1回くらい巡回上映される雨の降るようなチャンバラ活動写真がきっかけとなった.たまに近くの一寸大きな町まで兄姉に連れて行ってもらい観て帰るのも何よりのご馳走だった.大河内伝次郎という俳優が乾雲坤龍という2本の妖刀を巡って活躍する丹下左膳や,秋深い信濃路を落ちてゆく国定忠治に少年の魂は吸いとられてしまった.
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