巻頭言
一休みしませんか
山木戸 道郎
1
1広島大学医学部第二内科
pp.427
発行日 1997年5月15日
Published Date 1997/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901469
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雑誌『呼吸と循環』は,筆者が医学部を卒業した頃にはすでに幅広く読まれていたように思う.医学書院に尋ねてみたら,44年前に慶應大学の笹本浩教授(故人)が中心となって創刊されたという.おそらく,肺機能検査法が臨床に導入された時期に一致するものと思われる.以来,休むことなく呼吸と循環に関する情報を私どもに提供してくれている.
言うまでもなく,「呼吸と循環」の主役は肺と心である.両臓器は,私どもがこの世に生を受けてから死ぬまで,片時も休むことなく働きつづけている.例えば心臓は,1分間に80回収縮するとして,1日には11万回を超えるほどの働きを示すのである.人生80年にしたら,その仕事量は天文学的な数値になるであろうことは,想像にかたくない.
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