Japanese
English
特集 KチャネルとQT延長症候群
Kチャネルの機能と構造—最近の話題
Structure-Function Relation of K Channels:Recent development
平岡 昌和
1
Masayasu Hiraoka
1
1東京医科歯科大学難治疾患研究所成人疾患研究部門・循環器病
1Department of Cardiovascular Diseases Medical Research Institute, Tokyo Medical and Dental University
pp.113-120
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901413
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はじめに
パッチ・クランプ法が適用され心筋細胞固有のKチャネルが単一チャネル・レベルで直接記録されるようになり,多数のKチャネルが見出され,組織や部位,さらには動物種による違い,などの多様性が明らかになってきた.一方,これが分子構造の違いによるのか,機能調節機序の差異によるのかを明らかにすることが期待された分子生物学からのチャネル構造の解析からも,各Kチャネルの構造上の多様性が次々に報告されて,固有のチャネルとの完全な機能—構造相関は得られていない.しかし,いくつかのチャネルにおいては遺伝子発現電流により固有のチャネル機能の再現も得られてきており,この分野の進歩・発展は目ざましい.
本稿では,心筋細胞のKチャネルの機能と構造に関する最近の話題をまとめてみた.
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