Japanese
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綜説
心血管病変に対するレーザー治療の動向
Current Topics in Laser Application for Cardiovascular Diseases
岡田 昌義
1
,
吉田 正人
1
Masayoshi Okada
1
,
Masato Yoshida
1
1神戸大学医学部第2外科
1Department of Surgery II, Kobe University School of Medicine
pp.49-56
発行日 1997年1月15日
Published Date 1997/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901402
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はじめに
近年,レーザーの医学への応用は1980年代より急速に普及し,各分野においてめざましい進歩がみられる.著者らは,いち早く心臓血管領域にレーザー技術を導入してその有用性を確認した後に,実地臨床面に応用してきた.すなわち,虚血性心疾患や閉塞性動脈硬化症に対して近年en—dovascular interventionが非常な勢いで実施されているが,これらのなかでレーザーを用いる種々の治療法について検討を加え治療を行った.その第1は虚血性心疾患に対するレーザー治療,特に末期的虚血性心疾患に対するレーザーによる心筋内チャンネル作成術(transmyocardial laserrevascularization;TMLR),第2は難治性不整脈に対するレーザー治療,第3は細小血管におけるレーザー吻合,第4はレーザーを用いる血管内治療法である.目下これらの治療法は,侵襲の少ない最先端治療法として,非常に高い関心が払われている(表1).
本稿では,心血管病変に対するレーザー治療に関する現況と将来の展望について述べる.
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