Japanese
English
Bedside Teaching
転移性肺腫瘍の原発巣をさぐる
How to Dectect Primary Sites in Metastatic Lung Tumors
四十坊 典晴
1
,
阿部 庄作
1
Noriharu Shijubo
1
,
Shosaku Abe
1
1札幌医科大学医学部第三内科
1Third Department of Internal Medicine, Sapporo Medical University School of Medicine
pp.141-145
発行日 1994年2月15日
Published Date 1994/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900812
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はじめに
転移は腫瘍の悪性度を示す尺度の1つであり,転移の有無によって予後および治療方針が左右されることが多い.殊に肺はあらゆる腫瘍の転移における標的臓器であり,問題となる場合は大きく分けて2つあり,1つはすでに原発巣が発見されており,肺転移の有無を検討する場合であり,本項の主旨からははずれる.もう1つは胸部X線像において転移性肺腫瘍を疑う陰影があり,その特徴により可能性の高い原発巣を順に考えていく場合である.この際,各悪性腫瘍の好発年齢,性差を考慮し,臓器別の肺転移の頻度も知ったうえで,原発巣の推定,検索をする必要がある.
本項では転移性肺腫瘍の胸部X線における各原発臓器別の特徴および胸部CTの鑑別における有用性に関して解説する.また,転移性肺腫瘍においては特定の腫瘍マーカーの上昇が診断の手掛かりになることがあるので,その点に関しても解説する.
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