Japanese
English
綜説
経皮的冠状動脈拡大術(PTCA)における再狭窄—病理組織学的な観点より
Histopathologic Observations of Restenosis following Coronary Angioplasty
森本 紳一郎
1,3
,
平光 伸也
1
,
菱田 仁
1
,
渡辺 佐知郎
2
Shin-ichiro Morimoto
1,3
,
Shinya Hiramitsu
1
,
Hitoshi Hishida
1
,
Sachiro Watanabe
2
1藤田保健衛生大学医学部内科
2岐阜県立岐阜病院循環器科
3米国スタンフォード大学医学部病理学教室
1Department of Internal Medicine, Fujita Health University School of Medicine
2Division of Cardiology, Gifu Prefectural Hospital
pp.708-718
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900708
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
経皮的冠状動脈拡大術(percutaneous trans-luminal coronary angioplasty;PTCA)が,Gruentzigら1)によって1977年に臨床例に導入されて以来,本法施行例は内・外において増加の一途を辿っている.本法により,一部の虚血性心疾患患者にとっては福音がもたらされたといっても過言ではないが,このPTCAにもいわゆる泣き所がある.それは本法施行例の30〜40%にみられる再狭窄2〜6)である.この再狭窄は,PTCAの長期効果を減少させる最大の要因になっており,そこで本稿では,PTCA施行後剖検が行われた自験例を中心に再狭窄の病変を分類7)するとともに,その機序についても病理学的な観点より解説を試みる.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.