Japanese
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解説
NO(一酸化窒素)と敗血症性ショック
Nitric Oxide and Septic Shock
福家 伸夫
1
Nobuo Fuke
1
1帝京大学医学部附属市原病院集中治療センター
1Intensive Care Center, Teikyo University School of Medicine, Ichihara Hospital
pp.531-540
発行日 1993年6月15日
Published Date 1993/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900678
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はじめに
一酸化窒素(nitric oxide:以下NO)は哺乳動物の細胞から分泌される生物活性物質としては,今まで知られているうちもっとも低分子のガス性の無機物質であるが,血管内皮,マクロファージ,線維芽細胞,肝細胞,Kupffer細胞,副腎などさまざまな細胞で合成,分泌され,さまざまな生理機能を有する1,2).なかでも血管弛緩作用はもっともよく調べられた作用である.NOは内因性血管作動物質として血圧,血流の調節をしており,NOの生合成の抑制によりエンドトキシン由来の低血圧に拮抗できる3).それ以外にもNOは敗血症に関連しており,本稿では敗血症性ショックとNOの関係について解説する.
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