Japanese
English
綜説
一酸化窒素(NO)と心臓
Nitric Oxide and Heart
五十嵐 淳介
1
,
西田 昌司
1
,
葛谷 恒彦
1
,
多田 道彦
1
Junsuke Igarashi
1
,
Masashi Nishida
1
,
Tsunehiko Kuzuya
1
,
Michihiko Tada
1
1大阪大学医学部第一内科・病理病態
1Department of Internal Medicine Ⅰ, Osaka University Medical School
pp.522-527
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900874
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1980年,Furchgottらは内皮細胞由来の血管弛緩因子,Endothelium Derived Relaxing Fac-tor(EDRF)が血管平滑筋を弛緩させることを報告した.EDRFは,その後の研究でその本態が一酸化窒素(Nitric Oxide,NO)であることが明らかとなり,血管内皮細胞に限らず神経細胞,マクロファージ,筋細胞など種々の細胞種から産生されることが明らかになった.NOは化学構造上フリーラジカルであるとともに,他に類をみないガス状情報伝達物質であり,産生組織,細胞の多様性とともに様々な生理活性を示すため近年大変注目されている.
本稿では心臓におけるNOの役割について最近の知見を中心に述べることとする.
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