今月の主題 血管壁細胞
各論―測定と病態との関連
一酸化窒素
太田 一樹
1
,
平田 結喜緒
2
Kazuki OHTA
1
,
Yukio HIRATA
2
1北信総合病院内科
2東京医科大学医学部第2内科
キーワード:
一酸化窒素
,
血管内皮細胞
,
血管平滑筋細胞
Keyword:
一酸化窒素
,
血管内皮細胞
,
血管平滑筋細胞
pp.1105-1109
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904191
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一酸化窒素(NO)は血管壁において内皮細胞より産生され,血管平滑筋の弛緩作用や,血小板凝集抑制作用を有し,血圧調節因子,抗動脈硬化因子として働いている.高血圧,高脂血症,糖尿病などの病態ではいずれも内皮細胞からのNO産生が低下しており,血管障害の発症や進展の一因になっている.NOは反応性の高いラジカルであり体液(血液,尿など)のNOを直接測定することは難しいが,NOの代謝物であるNOx(NO2―+NO3)―をGriess法を用いて間接的に測定することができる.しかし食物中にもNOxが含まれており,その測定値の解釈には注意を要する.
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