Japanese
English
綜説
鼻腔および喉頭の感覚受容と反射
Respiratory Sensory Mechanisms of the Nose and Larynx, and their Reflexes
局 博一
1
Hirokazu Tsubone
1
1東京大学農学部比較病態生理学
1Department of Comparative Pathophysiology, Faculty of Agriculture, The University of Tokyo
pp.125-132
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900613
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はじめに
鼻腔は呼吸気道の最前線に位置することから,その空調作用としての働きの重要性はいうまでもないが,さらに吸入空気の物理的,化学的性状や鼻気流抵抗,鼻翼の運動などを感知することで,呼吸機能の調節を分担ないし修飾する働きもあると思われる.一方,喉頭は喉頭蓋と声門を有し,かつ呼吸気道と消化器とが交錯する接点という解剖学的,機能的特殊性をもつため,古くから多数の研究者が関心を寄せている部位である.
近年,これらの部位の感覚受容機構と反射に関して新しい知見が加えられつつあるが,ここでは特に最近の呼吸生理学分野で注目されている上気道への圧刺激,温度(気流)刺激,ならびに化学的刺激に対する感覚受容機構と,関連する呼吸反射を中心にして述べる.
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