Japanese
English
解説
呼吸機能の周期性
Periodicity of Respiratory Function
大賀 秀樹
1
,
星野 映治
1
,
鰤岡 直人
1
,
張 家原
1
,
佐々木 孝夫
1
Hideki Ohga
1
,
Eiji Hoshino
1
,
Naoto Burioka
1
,
Chia Yuan Chang
1
,
Takao Sasaki
1
1鳥取大学医学部第三内科
1The Third Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Tottori University
pp.129-135
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900421
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
生体は本来,一面としてさまざまな環境変化に対しては身体内部環境の恒常性を保ち,環境からの独立性,自由度を維持しようとしている.例えば哺乳類の体温は外気温にかかわらずほぼ一定である.一方で,季節,潮の干満,昼夜といった自然環境の周期性現象に常に接し,適応している.自然の周期性変動は生物にも存在し,種々の機能の概日変動は植物から,原生動物,ヒトに至るまで広く認められている.ヒトで睡眠・覚醒,体温,血圧,血中コルチゾール,血中カテコラミンなどの生理機能の概日変動が見られることは周知のことである.呼吸器領域では近年,気管支喘息などの疾患に代表される呼吸機能の時間的変動も注目されてきており,病態の理解や治療法に影響を与えつつある.そこで,本稿では呼吸機能について周期性を中心に述べ,時間的変動に対する種々のアプローチの序章としたい.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.