Japanese
English
特集 手術はどう呼吸を損なうか
気道反射と誤嚥
Airway Reflexes and Pulnmonary Aspiration
西野 卓
1
Takashi Nishino
1
1千葉大学医学部麻酔科
1Department of Anesthesiology, School of Medicine, Chiba University
pp.223-229
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900060
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はじめに
周術期に発生する合併症のなかで呼吸系合併症は最も頻度の高いものである.呼吸合併症の原因は様々であるが,気道反射の低下に伴う誤嚥が原因となるいわゆる“嚥下性肺炎”は因果関係が明らかなものとしてよく知られている.気道反射低下は麻酔によって容易に生じるが,誤嚥は麻酔中だけではなく周術期全般にみられる現象であり,誤嚥および嚥下性肺炎を麻酔にのみ関連した合併症とみなす考え方は誤りである.
本稿では気道反射と誤嚥についての基礎的および臨床的問題を概説する.
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