Japanese
English
綜説
高齢者高血圧の病態と診断・治療
Pathophysiology and Treatment of Elderly Hypertension
檜垣 実男
1
,
荻原 俊男
Jitsuo Higaki
1
,
Toshio Ogihara
1大阪大学医学部老年病医学
1Department of Medicine & Geriatrics, Osaka University Medical School
pp.363-368
発行日 1997年4月15日
Published Date 1997/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900027
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はじめに
医学的には65歳以上を高齢者と呼んでいるが,高齢者における高血圧の病態は,それ以前の若年〜中年者の高血圧とは異なっており,診断と治療方針の決定に特別な配慮が必要である.すなわち,高齢高血圧者は加齢によって主要臓器の血流低下,自動調節能の障害,電解質・調圧系ホメオスターシスの破綻,さらに多くの合併症などの特徴を持っが,これらは治療上重要な意味を持つ1).このような年代の高血圧治療はその妥当性と限界をわきまえたうえで治療すべきである.さらに生活の質(Quality of Life:QOL)やコンプライアンスについても配慮が必要である.
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