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特集 二次性心筋症の見分け方と治療
サルコイドーシスや膠原病に伴う心筋症をどう診断するか
Cardiomyopathy in Sarcoidosis, and in Collagen Diseases
伊藤 隆英
1
,
寺﨑 文生
1,2
,
石坂 信和
1
Takahide Ito
1
,
Fumio Terasaki
1,2
,
Nobukazu Ishizaka
1
1大阪医科大学循環器内科
2大阪医科大学医学教育センター
1Department of Cardiology, Osaka Medical College
2Medical Education Center, Osaka Medical College
pp.688-696
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205994
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サルコイドーシスにおける心筋症
1.はじめに
サルコイドーシス(サ症)は非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を特徴的な組織所見とする全身性の多臓器疾患である.本邦では心臓サルコイドーシス(心サ症)の頻度が高く,重症心不全や致死性不整脈が主な死因とされている1,2).したがって,心サ症の治療においては早期診断が重要である一方,心臓以外に臓器病変が明らかでない場合,早期診断が困難であるのが実情であり,心臓手術や剖検の際に初めて明らかになることも少なくない3).また,診断できたとしても,心サ症の活動性をどう評価するか,また,治療効果を判定するかなどについても,確立されているとはいえない.
本項では,心サ症の心病変について,主に心エコー図を中心とした画像所見とともに解説する.さらに,副腎皮質ステロイドの投与により心臓病変の改善を示した症例を提示し治療介入の至適時期についても言及する.
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