心筋症 診断の進歩と治療のブレークスルー2009
これらの心筋症をどう診療するか 心サルコイドーシス
堀込 充章
1
,
矢崎 善一
1国立病院機構まつもと医療センター松本病院 循環器科
キーワード:
Steroids
,
抗炎症剤
,
MRI
,
心エコー図
,
心電図
,
心不全
,
生検
,
不整脈
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
陽電子放射型断層撮影
,
サルコイドーシス-心臓
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Biopsy
,
Electrocardiography
,
Echocardiography
,
Heart Failure
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Steroids
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Positron-Emission Tomography
pp.481-486
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009118829
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心病変の存在はサルコイドーシスの予後と関連し、副腎皮質ステロイドの適応となることから、早期に的確な診断をすることが重要である。2006年に新しい心サルコイドーシス診断の手引きが発表された。病理組織学的なしばりを廃止し、心サ症に特徴的または高頻度に認められる所見を主徴候とし、新たに心臓MRIの遅延造影所見を副徴候の一つに盛り込んだことにその特徴がある。この手引きを満たした場合は、一般に副腎皮質ステロイドの適応と考えられる。副腎皮質ステロイドの効果を科学的に証明した報告は存在しないものの、長期にわたる臨床経験の蓄積から、その有用性が認められる。最近の慢性心不全治療の確立、植込み型除細動器の普及などは、心サルコイドーシスの予後を改善した可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2009