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English
Current Opinion
心臓サルコイドーシスの診断
Diagnosis of Cardiac Sarcoidosis
寺﨑 文生
1
Fumio Terasaki
1
1大阪医科大学医学教育センター・循環器内科
1Medical Education Center, Department of Cardiology, Osaka Medical College
pp.899-904
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205791
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サルコイドーシスは原因不明の全身性肉芽腫性疾患である.心臓病変の存在(心臓サルコイドーシス)は,致死的不整脈や重症心不全を来し,突然死の原因ともなり,サルコイドーシス患者の予後を大きく左右する.その頻度は,欧米に比較してわが国において高く,ステロイドなどの免疫抑制療法により,心臓病変の進展抑制効果が期待されるため,早期に適切に診断することが重要である.心臓サルコイドーシスの診断は必ずしも容易ではなく,拡張型心筋症,慢性心筋炎,巨細胞性心筋炎などとの鑑別が問題となり,剖検,心臓移植,左室形成術などの心筋を組織学的に検索し,初めて同症と診断される場合もある.
従来,国際的に報告されている心臓サルコイドーシスの診断的ガイドラインは数少なく,主に1)日本において1992年に作成され2006年に改訂されたもの1,2)と2)World Association of Sarcoidosis and Other Granulomatous Disorders(WASOG)により1999年にA Case Control Etiology of Sarcoidosis Study(ACCESS)として報告されたものが用いられてきた.
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