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特集 Acute Aortic Syndrome—最新の話題と今後の展望
Acute Aortic Syndromeに対する血管内治療
Endovascular Treatment for Acute Aortic Syndrome
島村 和男
1
Kazuo Shimamura
1
1大阪大学大学院医学系研究科外科学講座心臓血管外科学
1Department of Cardiovascular Surgery, Osaka University Graduate School of Medicine
pp.463-470
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205955
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はじめに
acute aortic syndromeは突然死・ショック状態や急激な症状・臓器不全につながる極めて重篤な急性症候群であり,代表的病態として急性大動脈解離と大動脈瘤破裂が挙げられる.これらの病態に対して従来は緊急外科手術以外に救命手段がなく,心臓血管外科医チームの不断の努力によって手術手技の改良・循環補助手段および手術器具の向上・術後管理の進歩がもたらされ,その治療成績は改善してきた.一方,大動脈疾患に対するステントグラフトを用いた血管内治療が1990年代に開発され,近年では広く臨床導入されることで劇的な治療戦略の変化が起こっている.本稿では急性大動脈解離および胸部大動脈瘤破裂に対する血管内治療の最近の知見を紹介する.
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