発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005166464
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冠状動脈バイパス術においてaortic connector system(ACS)を用いた大動脈-グラフト吻合を行い,その結果を検討した.対象は48~89歳の40例で,ACSによる中枢側吻合数は59本であり,人工心肺を使用した2例を除く38例では大動脈の部分遮断を行わずに大動脈-グラフト吻合を行った.ACSへのグラフト装着時間は2~3分で,中枢側吻合に要した時間は数秒であった.吻合時の出血量は1例を除きごく少量であった.31例(45本)に対し術後造影を施行した結果,大伏在静脈(SVG)開存率は86.8%,橈骨動脈開存率は100%であり,従来の吻合法と比較してSVG早期閉塞率が若干高かった.術後脳障害は,術前からショック状態であった1例を除き認めず,周術期死亡は1例であった
©Nankodo Co., Ltd., 2005