Japanese
English
研究
急性心不全患者に対する塩酸ブナゾシン経口投与の急性効果
Acute effects of oral bunazosin-hydrochloride in acute heart failure
岡崎 康司
1
,
三嶋 正芳
1
,
平山 篤志
1
,
駒村 和雄
1
,
朝田 真司
1
,
大原 知樹
1
,
李 正明
1
,
松村 泰志
1
,
山本 一博
1
,
西田 和彦
1
,
内藤 丈詞
1
,
児玉 和久
1
Yasushi Okazaki
1
,
Masayoshi Mishima
1
,
Atsushi Hirayama
1
,
Kazuo Komamura
1
,
Shinji Asada
1
,
Tomoki Ohara
1
,
Jung-Myung Lee
1
,
Yasushi Matsumura
1
,
Kazuhiro Yamamoto
1
,
Kazuhiko Nishida
1
,
Jyoji Naito
1
,
Kazuhisa Kodama
1
1大阪警察病院心臓センター
1Cardiovascular Division, Osaka Police Hospital
pp.1197-1202
発行日 1989年11月15日
Published Date 1989/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205577
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
心不全の治療には,従来強心薬や利尿楽が王として用いられてきたが,近年,重症あるいは難治性心不全の治療対策の1つとして血管拡張剤による心室負荷軽減療法が臨床に応用され,その有効性が認められてきた。
心不全時には,心機能低下による心拍出量の減少にともない,末梢の代償機構として交感神経系の亢進や,カテコラミン,レニン,アンギオテンシン,アルドステロンなどの分泌が増加する1)。これらは,末梢血管を収縮させ,重要臓器への血流を保つ役割を果たしていると考えられる。しかし、このような末梢血管収縮による末梢血管抵抗の増大は,左室の後負荷を増加させ,結果的に心拍出量を更に低下させるという悪循環を引き起こす。このような病態に,血管拡張薬を投与し,末梢血管を拡張させることにより左室の後負荷を軽滅し,心拍出量の増加を目指すのが,血管拡張療法である。血管拡張薬には,主として末梢抵抗血管を拡張させるPhentolamine,Phenoxybenzamine,Hydralazine,容量血管を拡張させる硝酸剤,その両作用を有するPrazosin,Nitroprussi-de等があり,その有効性が報告されてきた2〜5)。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.