研究会報告
K+は運動時呼吸亢進のsubstance xか?—1988 Oxford Meetingの討論から
本田 良行
1
1千葉大学医学部第二生理学教室
pp.293-294
発行日 1989年3月15日
Published Date 1989/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205440
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多数の精力的な研究にもかかわらず,なぜ運動の強さによく対応した呼吸と循環の活動が起こるのか,その機序はよくわかっていない。最近,ロンドン大学のLintonとBandらは,運動に伴う筋細胞の脱分極に由来するであろう動脈血K+濃度の増加が頸動脈体を刺激し,その活動電流を増加させることを実証した1〜5)。これよりK+が運動時の換気亢進を説明するsubstance xではないかとして強い関心を集めている。
去る63年9月11〜14日にColorado州GrandLakeで開催された"Oxford Meeting":RespiratoryControl Conferenceにおいてもこの問題が熱心に討議された。
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