Japanese
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特集 心筋生検をめぐって
心筋生検からみた肥大型心筋症と高血圧心
The findings of endomyocardial biopsies in hypertensive hearts and hypertrophic cardiomyopathy
藤原 久義
1
Hisayoshi Fujiwara
1
1京都大学医学部内科学第三講座
1The Third Department of Medicine, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.1165-1170
発行日 1988年11月15日
Published Date 1988/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205354
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肥大型心筋症(HCM)と高血圧心は左室内腔に拡張を伴わずに壁厚が増大するという点では類似しているが,前者では非対称性肥厚の増大がみられる点で異なる。しかし高血圧心においても約5%には非対称性心室中隔肥厚がみられる1)。この両者は心生検という立場からはこれまで十分検討されていない2)。それは高血圧心に対する心内膜心筋生検が一般に行われてないためである。心内膜心筋生検の限界は組織切片が心内膜とその直下のごく小さな切片であるということである。心内膜心筋生検から的確に所見をとるためには剖検心の成績が重要である。そこで,本項ではHCMと高血圧心の組織学的比較を剖検例も含めて論じることにする。
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