Japanese
English
特集 心筋生検をめぐって
心内膜心筋生検の手技と標本に関する問題
Endomyocardial biopsy:Technique and processing of specimen
関口 守衛
1
,
廣江 道昭
2
,
梅村 純
1
,
西川 俊郎
3
Morie Sekiguchi
1
,
Michiaki Hiroe
2
,
Jun Umemura
1
,
Toshio Nisikawa
3
1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器内科
2東京女子医科大学医学部放射線科
3東京女子医科大学医学部第2病理学教室
1Department of Cardiovascular Medicine, The Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical College
2Department of Radiology, Tokyo Women's Medical College School of Medicine
3Department of Pathology II, Tokyo Women's Medical College School of Medicine
pp.1155-1163
発行日 1988年11月15日
Published Date 1988/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205353
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はじめに
1962年,今野・榊原によってカテーテル式心内膜心筋生検法が開発され,心疾患の診断に通常行われる検査のついでに,簡単かつ安全に施行されるようになった。当初は今野ら心臓外科医によってのみ本法が施行されていたが,経験が重ねられた結果,心臓カテーテル法に習熟した専門医ならば誰でも行える検査となっている1〜4)。
心筋の生検ときくとただ危険視する向きがあるが,通常心臓カテーテル検査を行っている専門医にとっては,いずれ心筋の疾患が考えられる症例においては,心臓カテーテルや心室造影の際についでに行いうるので,術者にとっても被検者にとっても大きな問題ではないと言える。そして心筋生検から得られる情報は,非特異的ではあっても心筋疾患や心筋の病的状態の把握にきわめて有用なのである。
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