Japanese
English
装置と方法
呼吸ホルター法と睡眠ホルター法によるsleep apnea syndrome診断の簡便化
Convenient methods for diagnosis of sleep apnea syndrome with special reference to the respiratory and the sleeping Holter's monitoring system
塩見 利明
1
,
小林 正
1
,
矢野 弓子
1
,
渡辺 務
1
,
伊藤 朝雄
2
Toshiaki Shiomi
1
,
Tadashi Kobayashi
1
,
Yumiko Yano
1
,
Tsutomu Watanabe
1
,
Asao Itoh
2
1愛知医科大学第三内科
2愛知医科大学中央臨床検査室
1The 3rd Department of Internal Medicine, Aichi Medical University
2Central Laboratory for Clinical Investigation, Aichi Medical University
pp.641-647
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205273
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睡眠障害の精神生理学的研究の結果,睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome,以下SASと略す)という新しい臨床的criteriaが提起され,注目されている1,2)。従来よりSASの診断を確実に行うためには睡眠ポリグラフィ(Polysomnography)3)による検索が必須であった。しかし,周知のごとく,睡眠ポリグラフィは脳波室(または実験室)において夜間7時間以上にわたり施行する必要があり,検者側はつねに徹夜を強いられるため,とうてい一般臨床には普及しがたい検査法である。したがって,多くの臨床家がSASの疾患概念にある程度の興味を抱いていても,検査に負担がかかり過ぎるためにその診断を充分に行えないままでいたのが実情と思われる。そこで,著者らはここ数年来ホルター心電図法を応用してSAS診断の簡便化を試みてきたが,呼吸ホルター法(呼吸曲線入力型ホルター心電図法)4)と睡眠ホルター法(携帯型ポリグラフィ)という新しい2つの検査法を併用することにより,ようやくこの問題を解決するまでに漕ぎつけたので循環器疾患患者を中心とした臨床成績とともに本稿において紹介する。なお,呼吸ホルター法,睡眠ホルター法という呼び名はともに著者らがそれらの特徴から考えて命名したものである。
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