Japanese
English
綜説
呼吸制御系異常の臨床診断法
Clinicai evaluation of respiratory control system
秋山 也寸史
1
,
川上 義和
1
Yasushi Akiyama
1
,
Yoshikazu Kawakami
1
1北海道大学第一内科
1First Department of Medicine, Hokkaido University School of Medicine
pp.588-595
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205267
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1905年HaldaneおよびPriestleyは,換気量が肺胞気PCO2(PACO2を決定し,また逆に,PACO2の変化が換気量に影響することを報告した1)。呼吸制御系の生理学的研究は,このfeed back looPの発見から80余年にわたって脈々と続けられ,膨大な知見の集積が得られている。ヒトに呼吸不全を引き起こす種々の疾患において,胸部X線あるいは呼吸機能検査から知ることができる肺自体の器質的,機能的な障害の他に,呼吸制御系の機能的異常が病態形成に重要な要因となっていることは早期から注目され,生理学的研究の進展と相まってヒトの呼吸制御系異常を臨床的に診断する方法も数多く報告されてきた。
本稿では,これらの検査法のうち現時点で比較的広く行われているものについて,それぞれの基本的な考え方,評価法および最近の話題等に関して解説する。
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