Japanese
English
Bedside Teaching
硬膜外ブロックによる術後肺合併症の防止
Prevention of postoperative pulmonary complications with epiduiral block
芦沢 直文
1
Naofumi Ashizawa
1
1東京逓信病院麻酔科
1Department of Anesthesiology, Tokyo Teishin Hospital
pp.851-857
発行日 1986年8月15日
Published Date 1986/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204911
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近年,あらゆる薬剤と器機を駆使しての周術期患者管理は,ICUなどにおける管理体制の強化と相まって長足の進歩をとげ,術後に肺合併症が惹起される頻度は,以前と比較してかなり減少したと思われる。一方,今日では,高齢者,poor risk患者,術前より心肺機能低下を示す患者らに対しても各種手術が積極的に施行される傾向にあり,これらの患者では,ひとたび術後肺合併症並びにそれに付随した呼吸不全が発症すれば,治療に難渋し,回復には長期間を要し,時には循環系その他にも異常を来たし,さらには多臓器不全(MOF)に陥る恐れすらある。このため,術後にみられる種々の合併症の中でも,とりわけ肺合併症の発症に留意し,その予防に努めなければならないのは当然であろう。本稿では.まず術後肺合併症の基礎的事項について述べ,次いで硬膜外ブロック(麻酔)による術後肺合併症の予防について述べたい。
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