Japanese
English
綜説
生化学よりみた心筋の構造と機能
Structure and function of the myocardium from a biochemical aspect
片桐 敬
1
,
今野 述
1
,
柳下 俊邦
1
,
下司 映一
1
Takashi Katagiri
1
,
Noburu Konno
1
,
Toshikuni Yanagishita
1
,
Eiichi Geshi
1
1昭和大学医学部第三内科
1The 3rd Department of Internal Medicine, Showa University School of Medicine
pp.497-506
発行日 1985年4月15日
Published Date 1985/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204649
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心筋は一刻も休むことなく,収縮と弛緩を繰り返して全身に血液を送り続けており,このために莫大なエネルギーを消費している。心筋細胞の微小構造をこの作業面から分類すると,エネルギー産生系と消費系すなわち収縮系に2分することができる。心筋は,他の臓器と同様にエネルギーの大部分をアデノシン3リン酸(ATP)の形で高エネルギーリン酸結合として獲得し,このエネルギーを収縮,イオンの能動輸送,細胞構築の保持などに利用して機能を果している。
本稿においては,心筋の最も基本的な役割である収縮系とこれを支えるエネルギー産生系に焦点をあて,超微構造と関連させて生化学的見地から概説する。
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