Japanese
English
解説
臨床における心磁図
Magnetocardiogram in clinical medicine
中屋 豊
1
,
森 博愛
1
Yutaka Nakaya
1
,
Hiroyoshi Mori
1
1徳島大学医学部第2内科
12nd Dept. of Int. Med., Univ. of Tokushima
pp.1071-1076
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204311
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電流と磁界との間には密接な関係があり,電流が流れるとその周囲に磁界を生じる。心筋の興奮に伴う磁界の変化は記録したものが心磁図である。心起電力により作られる磁界はきわめて弱く,地磁気の強さの百万分の一程度に過ぎず,従来,その記録はきわめて困難であった。
近年,超伝導工学の進歩により,ジョセフソン効果を応用した超伝導量子干渉計(superconducting quantuminterference device,SQUID)が開発され,微小磁場の測定が可能となった。1970年,Cohenら1)はSQUID磁束計と磁気シールド室を用い,良好な心磁図を記録している。その後,外部磁界ノイズを打ち消すように工夫された検出コイルとして一次ないし二次勾配gradiometerが開発され,心磁図法の臨床応用が容易となった。
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