解説
Mandatory Minute Volume
J.F.Nunn
1
,
諏訪 邦夫
2
1Department of Anaesthesia, Clinial Research Centre
2東京大学医学部麻酔科
pp.1063-1070
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204310
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人工呼吸器開発の初期には,人工呼吸器はそもそも白発呼吸を完全に代行するものとされていた。患者は無呼吸状態だからこそ人工呼吸を施行しているので,人工呼吸を受けながら自発呼吸をすることはない,という前提で人工呼吸器をつくった訳である。この型の人工呼吸器(たとえば,古いEngstrom M−150:1954年製)には,患者が自発呼吸のできるような機構は全く組込んでいない。呼吸数は器械がきめてしまっており,患者の自発呼吸とはおかまいなしに動くようになっていた。この結果,時に人工呼吸器のリズムと患者の呼吸のリズムとがあわず,所謂"fighting"がみられたわけである。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.