Japanese
English
装置と方法
左室壁運動の定量法としてのArea法の有用性
Quantitative Left Ventricular Wall Motion Analysis:Validity of Area Method
早坂 真喜雄
1
,
立木 楷
1
Makio Hayasaka
1
,
Kai Tsuiki
1
1山形大学第1内科
1The First Department of Internal Medicine, Yamagata University School of Medicine
pp.1077-1082
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204312
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虚血性心疾患において,左室の全体機能は虚血部と非虚血部の局所機能の両面から決定され,罹患冠動脈支配域の虚血部wall motionの低下が認められても,健常冠動脈支配域の非虚血部wall motionの代償性亢進のため左室全体機能が正常に保たれる場合があり,全体機能だけでは把握しえない局所の機能低下を検討するうえで,左室局所wall motionの正確な評価が必要である。更に,ペーシング負荷,各種運動負荷による左室の潜在的虚血部位の確認,ニトログリセリン投与やpostextrasystolicpotentiationによる心筋のviabilityの判定のためにも左室局所wall motionの評価が必要である。これら左室局所wall motionを評価する場合,AkinesisやDyskinesisの定性評価には視覚による判定が有用とされている。しかし,この方法は定量性に欠け,従って客観的な定量方法が必要であり,現在数種類のコンピュータープログラム1,2)が開発されているが,基本的方法の優劣の検討は十分行われていない。我々は客観的なwall motion定量法の中で一般に使用されているRadial3,4,5),Chord3,5),Area5〜7)の3つの基本的方法について検討し,収縮末期左室長軸是正を施したArea法が左室局所wall motionを評価するうえで最も優れていることを認めたので報告する。
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