Japanese
English
解説
肺癌の疼痛管理—(II)神経ブロック
Nerve blocking therapy of pain in the lung cancer patient
若杉 文吉
1
,
湯田 康正
1
Bunkichi Wakasugi
1
,
Yasumasa Yuda
1
1関東逓信病院ペインクリニック科
1Department of pain Clinic, Kanto Teishin Hospital
pp.847-851
発行日 1983年8月15日
Published Date 1983/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204277
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肺癌による痛みは,その患者実数が多いのか,痛みそのものが強烈なのか,つい最近まで筆者らのペインクリニックへの依頼は最も多かった。現在までの悪性腫瘍の臓器別では直腸癌に1位を譲るとしても僅差で肺癌が101例で,全悪性腫瘍症例656例の実に15.4%を占めている。
この肺癌101例中,治療後死亡した66例について,診断から死亡までをみると,3カ月までに53%が死亡している。最長は2年14日であるが,平均すると117日で,およそ他臓器癌と似ている。すなわちこの間をどのように痛みがなく安楽に過せるようにするかが医師に与えられた大きな課題である。痛みの治療法はたくさんあるが,どのような方法を選んだらよいか。肺癌の半数以上は胸背部痛を訴える。
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