特集 産婦人科医が知っておくべき疼痛管理のコツ
Ⅰ.麻酔方法
5.産婦人科領域の疼痛管理のための末梢神経ブロック
藤井 ありさ
1
,
角倉 弘行
1
A. Fujii
1
,
H. Sumikura
1
1横浜市立大学医学部麻酔科学
pp.253-259
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003327
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これまで産婦人科領域の疼痛管理には脊髄幹麻酔が広く用いられてきたが,最近は末梢神経ブロックで代用されることが多くなっている。また末梢神経ブロックの方法として筋膜面ブロックが注目されているが,筋膜面ブロックでは比較的多量の局所麻酔薬が必要とされることから局所麻酔薬中毒に対する十分な注意が必要である。末梢神経ブロックの欠点として,穿刺に時間がかかることや必ずしも効果が一定でないことが挙げられる。これらは患者の個人差によるところもあるが,麻酔科医のスキルの差によるところも大きい。超音波診断装置はこれらの欠点を補う有力な手段であるが,その恩恵を十分に受けられるようになるまでは修練が必要である。
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