Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Cabreraら1,2)が,左室負荷様式の違いにより心電図所見が異なることを指摘して以来種々の左室負荷疾患における心電図学的あるいはベクトル心電図学的特徴について検討がなされてきた。しかし,これらにおいて用いられた心電図的指標は,RV5,6あるいはSV1+RV5,V6が大部分であり,従来の胸部誘導点以外の体表面上の領域におけるR波およびS波の電位分布について検討した報告は未だない。現行の標準12誘導心電図では,胸部誘導点が6点と少なく,これらにおけるR波あるいはS波の変化を追求するだけでは,左室負荷により影響を受ける体表面上の重要な電気現象の変化を見逃している可能性がある。
本研究では,左室容量負荷の代表的疾患である大動脈弁閉鎖不全症患者から体表面心臓電位図(電位図)を記録することにより,体表面上のどの部位に特徴的な電位変化が生じるかを検討した。また,この疾患の重症度を心電図から推定する際に,注目すべき重要な誘導部位について考察を加えた。
The study was carried out to evaluate the severity of left ventricular overloadings in aort-ic regurgitation (AR) by means of R and S wave amplitudes on body surface. Nineteen patients with AR were studied using a body surface mapping with 88 lead points including 6 precordial leads. R and S wave amplitudes in all leads were correlated with diastolic left ventricular dimension (LVDd) and left ventri-cular outflow tract diameter (LVOFT) deter-mined by echocardiography.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.