Japanese
English
特集 Elastic loadと息切れ
珪肺症の息切れについて—CO2再呼吸および運動負荷におけるP0.1応答
Exertional Dyspnea in Silicotic Patients:Mouth Occlusion Pressure and Ventilatory Responses to CO2 Rebreathing and Exercise
三品 陸人
1
,
斎藤 芳晃
1
,
千代谷 慶三
1
,
高橋 英尚
1
,
前田 厚志
1
Michihito Mishina
1
,
Yoshiaki Saito
1
,
Keizo Chiyotani
1
,
Hidetaka Takahashi
1
,
Atsushi Maeda
1
1珪肺労災病院内科
1Dept. of Intern. Med., Keihai Rosai Hospital
pp.881-887
発行日 1982年9月15日
Published Date 1982/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204073
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
珪肺症は線維化によるstiffnessの増大および気道病変による閉塞性障害を示し,呼吸系に対してelastic loadとflow resistive loadを附加していることになる。一方比較的早期から出現する労作時呼吸因難は必ずしもstaticな肺機能障害と一致せず,運動負荷試験で1回換気量の増大が少く,主として呼吸数の著しい増加による分時換気量の著明な増大を来たし,換気力学的障害による運動耐容能低下例と同じかそれ以下の負荷量で運動を中止せざるをえない症例が少くない。これらの症例では運動と言う負荷が肺胸郭系の呼吸運動の障害をもたらし,呼吸筋の疲労をまねいている可能性が示唆される。このような見地から,CO2再呼吸および運動負荷試験におけるP0.1および換気応答を検討し,興味ある知見が得られたので報告する。
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.