Japanese
English
特集 Elastic loadと息切れ
Load compensationと呼吸筋疲労
Load compensation and respiratory muscle fatigue
金野 公郎
1
Kimio Konno
1
1東京女子医科大学第1内科
1First Dept. of Int. Med., Tokyo Women's Medical College
pp.859-866
発行日 1982年9月15日
Published Date 1982/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204068
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load compensationと呼吸筋疲労(呼吸筋不全)は換気機構に対するload量を中核とした表裏一体の臨床概念である。生体の換気はservoloopによる自律性を有しているが,この自律性は生体のもつ強力なload com—pensationによって初めて保持される。換気機構にelas—tic loadあるいはresistive loadが負荷されたとしてもload compensationが作動し,globalな換気量のstabilityが保持される限り,換気のservoloopは安定する。しかしload量がload compensationを凌駕した場合,servoloopのstabilityは破綻し,これに対応して生体は症候面では呼吸困難,病態面では換気generatorとしての呼吸筋の疲労が招来され,global hypoventilation→hypercapnic failureへと進展することは当然の帰結でもあろう。従って呼吸筋疲労を招来する最も主要な条件は換気機構に対するload量が定性的にもあるいは定量的にも生体の有するload compensa—tionを凌駕することである。
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