Japanese
English
Bedside Teaching
ナロキソン
Naloxone
山村 秀夫
1
Hideo Yamamura
1
1日本専売公社東京病院
1The Japan Tobacco and Solt Public Corporation Tokyo Hospital
pp.369-374
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203959
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麻薬鎮痛薬の化学構造でNについているメチル基をアリル基に変えると基本的にはその拮抗薬になることはよく知られている。モルフィンのメチル基がアリル基になったものはナロルフィンであり,またオキシモルフォンのメチル基がアリル基になったものがナロキソンである(図1)。
このような拮抗薬は一般には拮抗薬(antagonist)と同時に作動薬(agonist)としての作用を有しているものであるが,ナロキソンはagonistとしての作用はない,つまり純粋のantagonistであり,構造はモルフィンと似ているが依存性もなく,麻薬拮抗薬としても特異なものといえよう。本薬は諸外国ではすでに研究,臨床に広く用いられており,我が国でも近く発売されるものと思われるのでここに紹介する。
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